銀座高級クラブのママが初対面の相手に必ずチェックする「身体のある部分」とは?
自分が好きなものや気に入っていることの話をしているのに、のっけから「ダメ」「違う」「そうは思わない」では会話が弾むわけもありません。
共感を示す振る舞いが信頼感を生む
先のお客さまにしてもそうです。たとえ自分はその和食屋の料理がイマイチだと思っていても、たとえ自分がその作家の小説をつまらないと思っていても、頭から女の子の話を否定し、自分の価値観だけを声高に主張するようでは社会人としての品位が疑われます。
人は誰だって「そうだよね」と自分の話に共感されると嬉しくなるもの。そして共感してくれる相手には、親近感や信頼感を覚えていくものです。
その真逆の行為が「いや、でも、だけど、しかし、違う――」といった頭ごなしの否定なのですね。そもそも相手が、自分とまったく同じ価値観や趣味趣向の持ち主であることなどまずあり得ません。
人ぞれぞれ、味覚も違えば、小説の好みも違います。それが個性であり、個性が違うからこそ人間同士の付き合いはおもしろいのです。何でも否定や反対から入る人とは会話も続きません。いえ、会話をしたいと思わないでしょう。
何でも否定する人は仕事でも人間関係でも躓く
周囲からそう思われてコミュニケーションの機会が減れば、貴重な情報や役立つ話題も入手できなくなる。これではビジネスチャンスも逃してしまいます。
何でも否定する人に仕事がデキない人が多いのは、こういうことでもあるのです。自分の言葉が否定から始まってはいませんか? 誰かを否定することに無頓着になっていませんか?
なかには、悪気はないし否定するつもりもないけれど、無意識に、会話のアタマについ「いや」「でも」「だけど」をつけるのがクセになっている人もいます。このクセは、自分で意識して気をつけ、直す努力をしたほうがいいでしょう。そうしないと、仕事でも人間関係でも必ず躓(つまづ)きます。
相手の話には、否定ではなく「共感」から入る。自分の好き嫌いを押し付けず、相手の価値観を否定せず、興味や関心を持って歩み寄る。その姿勢ひとつで、人間関係もビジネスも大きく変わっていくのだと私は思います。
伊藤由美
銀座「クラブ由美」オーナー
東京生まれの名古屋育ち。18歳で単身上京。1983年4月、23歳でオーナーママとして「クラブ由美」を開店。以来、"銀座の超一流クラブ"として政治家や財界人など名だたるVIPたちからの絶大な支持を得て現在に至る。本業の傍ら、「公益社団法人動物環境・福祉協会Eva」の理事として動物愛護活動を続ける。
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