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未婚化と雇用──コロナ禍で求められる雇用の確保

2021年2月4日(木)11時30分
清水 勘(ニッセイ基礎研究所)

新卒の就職も気になるところだ。令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況(12月1日現在)は、82.2%と歴史的に依然高い水準にはあるが、前年同期比では4.9ポイントの低下となり、平成8年調査開始以降では、リーマンショック直後の平成21年度大学等卒業予定者の就職内定状況(平成21年12月1日付)で記録した7.4ポイントに次ぐ低下となっている。

おわりに

コロナ禍による活動自粛で、一人でいることの孤独感や将来への不安を背景に、人との繋がりである結婚への意識が新成人の独身者の間で高まったとする調査結果3が公表された。それが事実であれば、まさに「災い転じて福となす」だが、せっかく高まった結婚への意識を実行に移すかどうかは別の問題である。コロナ禍で雇用が不安定なままでは、結婚して家庭を持つこともままならないであろう。

政府は、雇用調整助成金など雇用維持に向けた対策に打って出たが、雇用を巡る環境はなお厳しい。第2の就職氷河期世代を作らない為にも、官民を挙げて雇用支援を途切れなく展開することを期待したい。

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3 第26回新成人の恋愛結婚に関する意識調査(株式会社オーネット)

Kan_Shimizu.jpg[執筆者]
清水 勘(しみず かん)
ニッセイ基礎研究所
総合政策研究部 取締役部長 経済政策研究担当

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