最新記事
株価

エヌビディア時価総額が3兆ドル突破で世界2位に躍進、アップルを抜く

2024年6月6日(木)11時24分
エヌビディア

6月5日、 米半導体大手エヌビディアの株価がニューヨーク市場で5.2%上昇して取引を終え、時価総額は3兆0120億ドルと、アップルの3兆0030億ドルを抜いて世界第2位に躍り出た。写真はエヌビディアのロゴ。台北で同日撮影(2024年 ロイター/Ann Wang)

米半導体大手エヌビディアの株価が5日のニューヨーク市場で5.2%上昇して取引を終え、時価総額は3兆0120億ドルと、アップルの3兆0030億ドルを抜いて世界第2位に躍り出た。

時価総額首位は依然としてマイクロソフトで、この日の株価終値に基づくと3兆1500億ドル。

 

ただロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は「エヌビディアは目下人工知能(AI)でもうけ、アップル、メタなどはAI投資にお金をつぎ込んでいる。エヌビディア(の時価総額)がマイクロソフトも追い抜くのは当然の帰結かもしれない。一本調子の値上がりが期待される銘柄を買おうと待ち構えている個人投資家の資金は潤沢だ」と述べた。

エヌビディアとアップルの逆転は、2007年のiPhone発売開始以来アップルがずっと支配的地位を維持してきたシリコンバレーの勢力図の変化も物語っている。

ハイテク大手がこぞってAI投資に向かい、この分野で優位を得ようと競争を繰り広げる中で、高性能AI半導体需要が供給をはるかに上回り続けている。このため、こうした半導体をほぼ独占的に手がけるエヌビディアの株価は今年に入ってから147%も高騰。強気の最新売上高見通しを発表した5月22日以降に限っても30%近く上昇した。

この日膨らんだ分の時価総額1億5000万ドル弱だけでも、AT&Tの時価総額を超える計算になる。

それでもエヌビディアの利益見通しは株価上昇をしのぐペースで切り上がってきており、予想利益に基づく株価収益率(PER)は足元で39倍と、1年前の70倍強から相対的に割安化していることが、LSEGのデータから読み取れる。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20241126issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国は以前よりインフレに脆弱=リッチモンド連銀総裁

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ空軍が発表 2人負

ビジネス

大手IT企業のデジタル決済サービス監督へ、米当局が

ビジネス

独VW、リストラ策巡り3回目の労使交渉 合意なけれ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「ワークライフバランス不要論」で炎上...若手起業家、9時〜23時勤務を当然と語り批判殺到
  • 4
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 5
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 8
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 9
    クリミアでロシア黒海艦隊の司令官が「爆殺」、運転…
  • 10
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶり…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中