新NISAスタート! 運用成績が良い「日本株」投資信託5選...今後の人気はアクティブ投信へ?
過去1年で最も運用上手だった日本株ファンドは?
直近の過去1年間(各データは2024年1月26日時点。以下同)で、投資信託の値段である基準価額が20%以上の上昇を達成し、なおかつシャープレシオが高かったファンドを見てみます(ラップ口座などの専用ファンドは対象から除外しています)。
この条件でシャープレシオが最も高かったのは、三井住友DSアセットマネジメントが運用する「ウツミ屋日本株ファンド『あゆみ』」でレシオは3.78です。分配実績などを考慮した基準価額は、この1年で46%も上昇しました。2004年11月の設定で、信託期間は無期限。純資産額は4億4500万円と少なめです。
このファンドは、株価に対する企業の資産価値の割安さを計る投資指標であるPBR(株価純資産倍率)をベースに、経済指標や企業リサーチ情報などをもとにして組み入れ銘柄を決定しています。
2023年末に出されたファンドレポートによると、組み入れ比率の上位にはアルバック<6728>、日本シイエムケイ<6958>、シンフォニアテクノロジー<6507>といった電気機器業の中小型株が並んでいます。
業種別では電気機器がポートフォリオ全体の約2割を占めるほか、銀行・卸売・輸送用機器など景気敏感のバリュー(割安)の業種が組み入れ比率上位となっています(参考>https://www.smd-am.co.jp/fund/pdf/131908m.pdf)
■バリュー株ファンドが2位
第2位は、野村アセットマネジメントが運用する「ノムラ・ジャパン・バリュー・オープン」。シャープレシオは3.60、過去1年で基準価額は29%の上昇です。1997年12月に設定された、今年で27年目となる息の長いファンドで、純資産総額は45億円となっています。
このファンドの投資戦略は、名称からもわかるとおり、バリュー株投資を基本としています。ファンドマネージャーが考える将来の企業収益予想などから算出される投資価値から見て、現在の株価が相対的に割安と判断される銘柄を選定します。
2023年12月末の組み入れ比率上位は、業種別では化学、情報・通信業、小売業などの景気敏感・内需ディフェンシブセクターをバランスよく組み入れています。
個別銘柄では積水樹脂<4212>、九州電<9508>、ブロードリーフ<3673>、マルゼン<5982>などの割安な中小型株が組み入れ比率上位です(参考>https://www.nomura-am.co.jp/fund/monthly1/M1140215.pdf)。
新NISA対象で運用上手の日本株ファンドは?
過去1年間でのシャープレシオ上位2銘柄を紹介しましたが、残念ながら、いずれも新NISAの対象外です。
新NISAの対象となっている投資信託の中でシャープレシオ上位の日本株ファンドは、SOMPOアセットマネジメントが運用する「好配当ジャパン・オープン(愛称:株式時代)」です。過去1年で基準価額は31%上昇し、シャープレシオは3.47。2006年2月設定とそれなりに長く、純資産総額も53億円です。