ドジャース「破産からの復活」、成功の秘訣は「財力」ではない...「全ては背番号22から始まっている」
EVIL EMPIRE 2.0
昨季1年契約だったヘルナンデスはシーズン後、再契約を切望した。「ドジャースに来るまではア・リーグだったからあまり意識したことはなかったんだけど、これほどいい所とは思っていなかった。ここにはエゴがないんだ。あらゆる面で『準備』がいい。皆がチームのためにベストを尽くそうとしている」
彼の言う「皆」には選手だけではなく、球団の首脳陣やフロントオフィスのスタッフも含まれる。
「ドジャースだけが毎年積極的に勝とうとしている」
今季1年のみの契約で新加入したベテラン投手のカービー・イエーツは言う。「昨オフのFAで多くのチームから連絡だけはもらったが、そのときよく言われたのが『資金が足りない』という言葉。僕は年齢的に1年契約なのに」
最終的なオファーを出したのは3球団。資金が足りないと言ってきたのは4〜5球団だった。「競争力の差を肌で感じたよ。ドジャースだけが毎年積極的に勝とうとしているように見えるんだ」
「現オーナーに代わってから、ファン体験、選手への待遇、選手の家族へのサポート、育成など、ドジャースは『一流の球団』を目指している。それは以前にはなかったこと」と話すのは、ベテランのドジャース番記者ビル・プランケットだ。
「例えば、ここには『ラボ』と呼ばれる最先端トレーニング施設がある。こんなものを持っている球団はほとんどない。打者や投手が最高のパフォーマンスを発揮できるなら、勝利へ結び付くのなら、惜しみなく資源を使うのが今のオーナーだ」