「佐々木なしでもMLB最高の先発投手陣...」それでも佐々木朗希が大谷のいるドジャースを選んだ理由とは?
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昨年、ドジャースはアリゾナ州のトレーニング施設に最先端の「ピッチングラボ」を開設。モーショントラッキングデバイスを備え、生体力学の専門家が常駐する3階建ての建物で、選手の能力を最大限に伸ばそうという決意が感じられる。
最先端の設備だけではない。ドジャースは球界最高の先発投手陣を編成するため、後払い分に回した年俸も含め巨額の資金を投じている。
ドジャースの今季の先発ローテーションは、山本由伸と大谷、殿堂入りが確実なクレイトン・カーショウ、昨季は開幕投手を務め9勝を挙げたタイラー・グラスノー、そしてサイ・ヤング賞を2度獲得したFA入団組のブレーク・スネルという顔触れになりそうだ。共に肘の手術から復帰したトニー・ゴンソリンとダスティン・メイも、ローテーション入りを狙う。
佐々木なしでも、MLBでは群を抜いて最高の先発投手陣だ。もし佐々木が加われば、歴史上数えるほどの素晴らしい投手陣になり得る。
ドジャースがこれらの投手陣をけがから守れたなら、佐々木は新しい環境への適応に時間をかけることができる。ドジャースにとって佐々木は短期的な投資ではない。彼は「LA」のロゴが付いた帽子を2030年代までかぶることをチームから期待されるはずだ。今季は自分のペースでMLBに適応し、耐久性を高めることが許されるだろう。
ワールドシリーズを連覇するために、ドジャースは佐々木に特別なことを期待する必要はない。彼が素晴らしいキャリアのスタートを切るには、ゆっくりと着実に準備することが何より必要だ。