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日本酒カスクでフィニッシュした、ウイスキーの枠を超える「シーバスリーガル 匠リザーブ 12年」とは?

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2024年12月25日(水)10時00分
写真:齋藤誠一 文:佐野慎悟 ※Pen Onlineより転載
シーバスリーガル 匠リザーブ 12年ウイスキー

シーバス・ブラザーズ社のディレクター・オブ・ブレンディング兼マスターブレンダーのサンディ・ヒスロップ。

世界で愛飲されているウイスキーブランドのひとつで、プレミアム・ブレンデッドスコッチウイスキーの象徴と称されるシーバスリーガルから、ウイスキーの「枠を超える」革新的な新製品が登場した。「シーバスリーガル 匠リザーブ 12年」と名付けられたその製品は、12年以上熟成したシーバスリーガルの一部を、富山県の銘酒「満寿泉(ますいずみ)」を寝かせたオーク樽でフィニッシュさせるという、長いウイスキーの歴史の中でも前例のない試みから生まれたもの。シーバス・ブラザーズ社のディレクター・オブ・ブレンディングであり、マスターブレンダーのサンディ・ヒスロップに、「シーバスリーガル 匠リザーブ 12年」が生み出された経緯と、その味わいの特徴について訊いた。

革新を求める、日本とスコットランドの酒造り

シーバスリーガル 匠リザーブ 12年ウイスキー

富山県富山市東岩瀬町で1893年から続く桝田酒造店。五代目の桝田隆一郎は使われなくなった土蔵群や家屋を改修してアーティストの拠点や飲食店を展開するなど、東岩瀬町の町づくりにも力を入れている。

「数年前に日本を訪れた時に、日本酒好きの同僚に促されていろんな種類の日本酒を飲み比べてみたんですが、日本酒とひと言で言っても、実に多種多様な個性があることに驚かされました。その後ほどなくして、すっかり日本酒に魅せられた私を、満寿泉を手掛ける桝田酒造店の桝田さんと引き合わせてくれたのです」

伝統的な酒造りにとどまらず、常にイノベイティブな施策を繰り広げている桝田酒造店では、これまでも、日本酒の可能性を押し広げるさまざまな製品を展開してきた。一方でサンディも、日本のミズナラ樽をフィニッシュに使った「シーバスリーガル ミズナラ 12年」の開発プロジェクトに、樽の調達をおこなう段階から関わるなど、スコッチウイスキーの常識にとらわれない実験的なアプローチを得意とする人物だ。彼らの出会いがさらなる革新へと向かっていったことは、至極当然の結果とも言えるだろう。

「桝田酒造店では、日本酒をウイスキー樽で熟成させるという実験的なアプローチにも前向きだったため、我々はスコットランドに帰ってからシーバスリーガルのスコッチウイスキー樽を提供することにしました。彼らはその樽でさまざまな種類の日本酒を熟成させて、それをブレンドすることで、これまでの日本酒にはない個性を持った『リンク8』という革新的な製品を生み出したのです」

その後、桝田酒造店で使い終わった樽をスコットランドに引き上げたサンディは、日本酒を寝かせた樽を使った、特別なシーバスリーガルの開発に取り組んだ。

シーバスリーガル 匠リザーブ 12年の詳細はこちら

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