「本当に情熱を注げるものに取り組みたい」──ニック・ジョナス
Guided by Imagination
「音楽でも演技の場でもクリエーティブになれる」と語るジョナス PAMELA LITTKY
<音楽から舞台までマルチな才能を発揮する、ニック・ジョナスが語った新作映画とブロードウェイ>
ニック・ジョナスほどのスターになれば、さまざまなチャンスに恵まれる。しかし、何をするにしても彼にとって重要なのは、名声ではなくストーリーだ。「素晴らしい人たちと仕事ができるのはありがたい。その意味で、今回出演する映画『グッド・ハーフ』は本当に桁外れ。監督をはじめ、キャストから脚本家まで才能あふれる人たちがそろっている」
この映画でジョナスは、母親の葬儀のために帰郷するレンを演じる。「悲しい物語かもしれないけど、そういう状況を乗り越える唯一の方法はユーモアを見つけることだ」
バンド活動でも有名なジョナスは、来年3月に開幕を控えるブロードウェイ・ミュージカル『The Last Five Years』をはじめ、さまざまな挑戦にやりがいを感じている。「僕は音楽の場でも演技の場でもクリエーティブになれる。その2つが融合したブロードウェイ・ミュージカルは最高のチャレンジだし、めちゃくちゃ楽しい経験だね」
それでも結局、大切なのは人だという。「異なるプロジェクトに挑戦し続け、クリエーティブな人たちと仕事をするのは本当に素晴らしい」と語るジョナスに、本誌H・アラン・スコットが聞いた。
──この映画の気に入っているところは?
脚本が大好きだ。喪失感や悲しみといった要素を取り入れつつ、同時にユーモアのセンスも感じる。初めて脚本を読んだとき、自分でも信じられないくらい笑ったし、何か特別なことに取り組めるチャンスだと感じた。それに監督である長年の友人ロバート・シュワルツマンと一緒に仕事ができることも大きい。
──プロデューサー業もやっているけど、手応えは?
自分のキャリアでは、本当に情熱を注げるものに取り組んでいきたいんだ。プロデューサーの役割はとても楽しいね。新型コロナのパンデミック下では、自分が出演したり、書けそうなもののアイデアをまとめていた。頭をフル回転させて想像力を膨らませて、いろいろな方法で表現活動をするのが好きなんだ。
──役者としても研鑽を積んできて、来年は『The Last Five Years』に出演する。
子供の頃からショーに出てきた僕にとって、ブロードウェイは始まりの場所だ。舞台に立って歌い、踊り、演技をするのは表現者、そしてアーティストとしての実力が問われる。ジェイソン・ロバート・ブラウンの曲を歌うから、重責だね。シャワーを浴びながら1人で何度も歌ってきたけど、それを毎晩、数千人の観客の前で歌うんだから。