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【独自】YOSHIKIが語る、世界に挑戦できる人材の本質──カギは「これができるかどうか」

2024年6月7日(金)16時30分
小暮聡子(本誌記者)

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──オーディションでは、トラヴィス・ペイン、ジーン・シモンズ(KISS)、ロジャー・ラヴら海外の第一線にいる審査員たちが何を見ているのかが気になった。YOSHIKIさんから見て、そこを見ているのか、と印象に残る点はあったか。

(振付師の)トラヴィス・ペインは、マイケル・ジャクソンの『THIS IS IT』のオーディションをした人。世界一のダンサーを何人も集めている観点でものごとを見ているので、そこから見ると、急に視点が高くなる。僕が(候補者たちには)こういうところもあるんじゃない?と言う以前に、トラヴィスはもう「ノー」という直球を投げてくる。すごいなと思った。

──審査員を務めたロジャーさんが、世界をびっくりさせるような並外れた人材を求めていると言っていたが、YOSHIKIさんは何が世界を驚かせると考えるか。

驚かせる才能というのは、一瞬にして何かの行動で驚かせるというのもあるとは思うのだけど、そうではなくてやはり心の中から、内側から出てくるものだと思う。日ごろから努力をしている人は、そういうものを自然と身に着けていくのではないかと。もちろん天性の、生まれ持ったものもあるかもしれないけれど、プラスアルファで努力できるかどうかが重要だと思う。そして努力の先に、今度は個性というものをいかに出せるか。この2つは切っても切れないもので、個性だけあっても努力という裏付けがないと、せっかくの個性も生きてこない。

努力したからと言ってその先に成功があるとは限らないけど、努力によって成功の率が上がることは確かだと思う。ただ、良い努力と悪い努力があって。自分の場合は首の手術を2回していて、ドラムに打ち込んだ結果体を壊してしまったり、ピアノの練習で腱鞘炎になったりもしているし、自分はあまりいいお手本じゃないような気もする(笑)。皆さんには体に気を付けて、良い努力をしてほしいと思う。

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