米歌手「私は日本人」発言に「他国文化の盗用」批判...ここまで炎上するには訳があった
Kyle Richards' Reply to Gwen Stefani 'I'm Japanese' Comment Sparks Debate
インタビューの公開後、ステファニーのこうした発言を受けて「文化の盗用だ」という批判がネット上で起こると、TVタレントのカイル・リチャーズは、コメント欄にこう書きこんだ。「誰もが、何かに腹を立てたくてうずうずしている」
リチャーズのコメントにはさまざまな反応が寄せられたが、多くはその考え方を非難するものだった。あるユーザーは、「これは驚き」とコメントした。「本気なの? 今は2023年なのに、あなたは文化の盗用は許されると思ってるの?!?!」
「文化の良い点を評価するのは素晴らしいけれど、グウェン・ステファニーは日本人を名乗ることはできない」というコメントも寄せられた。「ステファニーの家族は、のちのちまで受け継がれるトラウマとなった戦争に苦しむことはなかった。ステファニーはどう考えても、見た目が『違う』とか、食べ物が違うとか、家の中で靴を脱ぐという習慣のせいで、人種差別に悩まされたことなどないはずだ」
一方で、「誰もが、何かに腹を立てたくてうずうずしている」という最近の風潮に対する意見については、賛同の声もかなり寄せられた。あるユーザーは、「最近は、ほんのちょっとでも自分の考え方に合わないと、気分を害する人がいる。本当にイヤなことだ」
「腹を立てることでハイになってるんだ」というコメントもあった。また別の人はこう書いていた。「これで大丈夫っていうことはひとつもない。どんなことでも必ず問題視される!!」
「他国文化を利用」してきたステファニー
とはいえステファニーには、長年にわたり「他国文化を利用」することで何度も騒動を巻き起こしてきた「前科」がある。ノー・ダウトのメンバーだった90年代にはよく、「ビンディ」を額につけていた。ビンディとは、南アジアに住むヒンドゥー教の既婚女性が額の中央につける飾りで、神聖なものとされている。
特に異論が噴出したのは、バックダンサー集団「原宿ガールズ」を採用したときだ。日本人を中心にしたダンサーたちで、よく女子高校生の制服を着ていた。これによりステファニーは、原宿ガールズをマーケティング戦略に利用しただけでなく、アジア人のステレオタイプを助長した、と非難された。
「文化の盗用者」というレッテルは、原宿ガールズがパフォーマンスに登場しなくなったあとも、ステファニーに付きまとった。2012年にノー・ダウトが再結成したときもそうだ。楽曲「Looking Hot」のミュージックビデオは「カウボーイ対インディアン」という設定で、典型的な先住民が登場し、ステファニーは、いかにもネイティブアメリカン風の頭飾りをかぶっていた。