ありがとう、エルトン・ジョン──ファンに告げた「ツアー引退の理由」
Elton John Bids Farewell
ドジャー・スタジアムで行った北米最終公演でもファンをたっぷり楽しませた MICHAEL KOVAC/GETTY IMAGES
<伝説のドジャー・スタジアムで行われたエルトン・ジョンの北米最終公演は見どころいっぱい>
1970年代から数々のヒットを飛ばし、世界中の音楽ファンに愛され、故エリザベス女王からナイトの称号を贈られたイギリス人アーティスト、サー・エルトン・ジョン。今年75歳になった彼は4年前にツアーからの引退を発表し、ファンに別れを告げるため世界五大陸を回るツアーを開始した。だが新型コロナウイルスのパンデミックで2年近く中断を余儀なくされることに。
今年1月に再始動し、北米ツアーの最後を飾るライブを11月17日からの3夜、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで行った。このスタジアムは彼が75年にライブを行い、世界的スーパースターとなった記念すべき場所。最終日の20日には大勢のファンと共にセレブも会場に駆け付けた。
この夜のライブはディズニープラスで配信中だ。会場に行けなかったファンもスタジアムを埋め尽くした5万6000人の観客と一緒に、音楽史に刻まれる大興奮の一夜を満喫できる。なかでも感動的な5つの場面をお見逃しなく。
1. 孫世代の歌姫とコラボ
この夜3人の女性シンガーがスペシャルゲストとしてステージに上がった。その1人はデュア・リパ。ジョンが孫世代の彼女と意気投合して昨年リリースした「コールド・ハート」は、彼の過去のヒット曲を再構成したダンサブルな楽曲だ。世代間ギャップなど感じさせない2人のデュエットは大ヒットし、今回のライブでも老若男女の観客がノリノリで踊りまくっていた。
2. 時代を超えて愛されるラブソング
ジョンがキキ・ディーと組んで76年にリリースした「恋のデュエット」はイギリスで6週間、アメリカでも4週間ヒットチャートの1位に輝いた軽快なラブソング。ジョンの北米最後のライブでほぼ半世紀前と変わらず息もぴったりに歌う2人に、会場は大盛り上がりだった。
3. 長年の友とのデュエット
92年にジョージ・マイケルとのデュエットでヒットした「僕の瞳に小さな太陽」。今回のライブでは、ジョンはブランディ・カーライルと組んで忘れ難い演奏を披露した。カーライルはジョンの長年の友人。今年3月には、ジョンがエイズ財団の資金集めのために毎年開いている「オスカー授賞式を見るパーティー」でも歌った。