成熟し、進化を遂げるサウンド──夜更けが似合うアークティック・モンキーズの新アルバム
Another Change in Direction
「それが、新しいものをつくるという課題に直面するたびに、何かしらの表現になってきたのかもしれない。自分たちはこうあるべきだという考えを、同調させたくない。そういう気持ちを持っている」
「あるレコードが成功したら、次のレコードはそれをまねするものだ、次も同じようにやればいい、と考えるのは簡単だ。もっとも、僕たちは重役会議を開いて大声で議論するわけじゃない。そもそも全ては直感に、本能に従ってやってきた。いつも自分たちの直感に耳を傾けてきた。そこだけは変わらない」
今秋から23年夏にかけて、イギリス、アイルランド、北米、南米を回ってライブを行う。『トランクイリティ』と『ザ・カー』で新たな境地を開いたアークティック・モンキーズが、次のアルバムでさらに新しいジャンルに挑戦しても、もう驚かないだろう。ヒップホップか、それとも環境音楽だろうか。ターナーは言う。
「それもいいかもしれない。もう少し考えてみよう。個人的には、ダンスミュージックをつくる人たちのアプローチに興味がある。自分もやってみたいとまでは言わないけれど、誰かがやるのを見たり、ふと空いた時間に試すのもいいかもね」