株主優待、IPO、バリュー株......株式投資の恥ずかしいミス10選
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<人は「うまくいった話」を自慢したいもの。そのため「こんなミスをやらかした......」という赤裸々な体験談はなかなか聞けない。個人投資家の「恥ずかしい過去」を一挙に紹介する>
卵はひとつの籠に盛ってはいけません。
■1銘柄に全額投資して300万円の損
Kさんはインバウンドで資生堂<4911>が好調と知り、運用資金の全額を同銘柄に注ぎ込んでしまいました。その額、300万円也。
しばらくすると株価が3,000円から2,500円を割り込み、50万円の含み損になったため、Kさんは慌てて売却。ところがその後、株価は大幅に上昇します。しかしながら、もはやKさんには再度買う勇気も余裕も残っていませんでした。
運用資金に対して1銘柄の投資額が大きいと平常心が保てないことを知り、高い授業料だったとため息をつくKさんなのでした。
■バリュー株という名の万年割安株
「バリュー株投資はリスクが小さい」と聞いたLさんは、早速スクリーニングをして、数銘柄のバリュー株を購入しました。しかし、どれも株価が下落したままテコでも動かない「万年割安株」となってしまい、我慢し切れなかったLさんはすべて損切りしたそうです。
■IPOだけを追いかけた人の末路
新規公開株式(IPO)は、上場直後に株価が大幅に上がり、初値で売るだけで利益を上げられる例も多くあります。「これは儲かる!」と思ったMさんは、片っ端から抽選に申し込み、見事、中小型液晶パネルのジャパンディスプレイ<6740>の抽選に当選しました。
しかしMさんの期待とは裏腹に、同社株は900円の公募価格(つまりMさんの購入価格)に対して、ついた初値は769円。実に14.6%も下回ってしまいました。
優待株投資だから大丈夫ってほんと?
■優待タダ取りのはずが逆日歩発生!
株主優待をタダ取りしようと、Nさんは伊藤ハム<2284>(現在は上場廃止→伊藤ハム米久HLD<2296>へ)を「クロス取引」で購入しました。
ところが、予想もしていなかった「逆日歩」が発生。しかも米久との合併の影響で、逆日歩は1株あたり36円もつき、1,000株で5,000円相当だったはずの優待商品のハムが、実に3万6,000円という御歳暮並みの高級ハムになってしまいました。
■権利確定後に優待廃止の悪夢!
Oさんは、カタログ通販大手のニッセンHD<8248>(現在は上場廃止)を優待目当てで持っていました。ところが2015年2月、同社は業績悪化を理由に、前年12月に遡って株主優待を廃止することを発表。当然のように、株価も急落しました。
株主優待の内容の変更は、取締役会の決議だけで決定することができます。そのため、株主からすると突然変更されたり、廃止されたりすることがあり得るのです。業績の確認もせずに優待目当てだけで買ってしまったことを、Oさんはいまも後悔しています。