フィンテックだけじゃない。エドテックからリーテックまで、注目の「テック株」はこれだ
●アメリカで注目のテック株
アメリカ市場に目を向けると、さらに多くのエドテック銘柄があります。教育関連という点を考えてみても、少子化が進む日本よりも、今後も人口増加が見込まれているアメリカのほうが期待できるかもしれません。
チェグ(Chegg<CHGG>)は電子教科書を販売するほか、中古教科書を売買できるプラットフォームを展開。また、月々14.95ドルで、わからない問題をいつでも質問できるサービスなどを提供しています。
コロナ禍での株価上昇が著しく、2020年3月に30ドル台だったのが5月には倍の60ドルになり、2021年2月には100ドルを突破しました(株価チャート参照)。
コロナ禍でますます注目が集まるエドテック銘柄ですが、国の教育方針に左右される側面もあるため、その点は注意しておきたいところです。
法律を身近にする「LegalTech」とは
かつては弁護士に相談するのはハードルの高い行為でしたが、「リーガルテック(LegalTech)」の登場によって、誰でも気軽に相談できるようになりました。
●弁護士ドットコム<6027>
日本を代表するリーガルテック企業といえば、マザーズに上場している弁護士ドットコム<6027>ではないでしょうか。同社は法律関連のポータルサイトを運営しており、利用者は弁護士への質問を投稿したり、自分に合う弁護士を探したりすることができます。
弁護士ドットコムは厳しい状況が続く弁護士業界で注目を浴び、登録弁護士数は2016年から倍増して、2020年は2万人を超えました。2015年からは電子契約サービス「クラウドサイン」を開始し、ペーパーレス化を推進する企業の間で導入が進んでいます。
弁護士ドットコムの株価は2020年3月時点で3,000円台でしたが、テレワークの普及で「クラウドサイン」が注目を浴びたのか、6月には10,000円を突破、10月には15,000円台に乗せるまで急上昇しました。現在は再び9,000円台で落ち着いていますが、今後の動きにも目が離せません(株価チャート参照)。
●アメリカ株やIPOにも期待
ちなみに、「クラウドサイン」と同様のサービスを提供する企業としてはアメリカのドキュサイン(DocuSign<DOCU>)もあり、公式ホームページによるとすでに50万社以上を顧客として抱え、世界最大規模とのことです。
リーガルテック銘柄はあまり多くは見られませんが、同じくアメリカのロス・インテリジェンス(ROSS Intelligence)など、AIによる法的文書の検索・分析システムを開発するベンチャーは数多くあります。こうした企業が今後IPOで売り出される可能性もあるため、期待したいところです。