最新記事

株の基礎知識

安定的に稼ぎ続けるトレーダーは、圧倒的に負け方が上手い

2020年2月20日(木)17時00分
株の学校ドットコム ※株の窓口より転載

gorodenkoff-iStock.

<全てのトレードで勝つことなど、誰にもできない。では、株で安定して稼げるようになるための「正しい負け方」とは?>

稼ぐための負け方を知っていますか?

雑誌や書籍などで「1年で〇億を稼いだ!」というフレーズを見かけると、一体どんな手法を使ったのか気になる人も多いでしょう。手法が相場に見事にハマれば、短期間のうちに"億り人"になることも夢ではありません。

しかしながら、ものすごい勝率で勝ち続けていたトレーダーが、たった1回の負けで全てを失い、静かに相場を後にする......という悲劇もよく起こっています。また、しばらく勝ちが続いた人ほど、小さな負けでも受け入れることができず、含み損を抱えたまま放置して"塩漬け"にしてしまいがちです。

一方で、10年以上にわたって毎年のように数千万円、数億円といった金額を安定して稼ぎ続けているプロトレーダーもいます。

その違いは何なのでしょうか? 一時的には勝てても、たった1回か2回の失敗で大きな損失を出し、退場させられてしまう人と、安定して稼ぎ続け、小さな資金から始めても億単位の利益を出せるようになる人との大きな違い──

それは「負け方」です。

安定的に稼ぎ続けるトレーダーは、圧倒的に負け方が上手いです。そして、ほとんどのトレーダーが勝てないのは「正しい負け方」を知らないからなのです。もし、いまトレードで利益を出せていないとすれば、その原因は、勝ち方ではなく負け方にあるかもしれません。

いかに「正しく」損するか

あなたは株の売買をするときに何を考えますか?

もちろん、儲けることを考えているでしょう。このトレードで10万円稼ぐ! とか、今月こそ100万円稼ぎたい! などなど、すべて儲けることばかりで、負けること、つまり、買った株が下がったり、空売りした株が上昇してしまった際のことを考えていないのではないでしょうか。

■プロでも全トレードで勝つことはできない

そもそも、「負けたくない」「損をしたくない」と思いばかりが募って、全てのトレードで勝とうとしていませんか?

しかし残念ながら、全てのトレードで勝つことは、プロのトレーダーでも不可能です。買いでエントリーした銘柄の株価が下がることは、実は結構よくあることです。当然、そのトレード結果はマイナスになります。つまり、負け。それが現実なのです。

全てのトレードで損をしたくないと思っていると、想定に反して下落したときも「たぶん一時的なもの。そのうち戻るだろうから、戻ったら売ろう」と考えてしまいがちです。そして、たまたまプラスマイナスゼロ付近か若干プラスまで戻って、うまく手仕舞いできることもあるでしょう。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 5
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 6
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 7
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 8
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 9
    最古の記録が大幅更新? アルファベットの起源に驚…
  • 10
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中