日本株が「割安」な理由を2つの側面から考える
「割高」は「割安」
日本株が割安と言われる理由について、日本株が世界景気に敏感であることと、企業の資本効率の悪いという2つの側面から見てきました。裏を返してみれば、世界景気に回復の兆しが見えてきた局面や、今後ますます資本効率の改善が進んでいけば、反対に日本株は買われやすくなる、ということにもなります。
いずれにせよ、株式に値が付く、つまり取引が成立するということは、その銘柄は割高だと思う人が売って、割安だと思う人が買うからです。両者の意見があって初めて取引は成立します。
言い方を変えれば、自分にとっての「割高」は誰かにとっての「割安」ということ。
これは相場全体だけなく、個別銘柄にもそのまま当てはまります。年初来高値を更新しているから割高感がある、という意見の反対側には、指標面や業績から割安だと判断して買っている投資家がいるのです。
[執筆者]
佐々木達也(ささき・たつや)
金融機関で債券畑を経験後、証券アナリストとして株式の調査に携わる。市場動向や株式を中心としたリサーチやレポート執筆などを業務としている。ファイナンシャルプランナー資格も取得し、現在はライターとしても活動中。株式個別銘柄、市況など個人向けのテーマを中心にわかりやすさを心がけた記事を執筆。
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