パウエルFRB議長解任までやったとしてもトランプの「利下げ」は悪手で逆効果
Donald Trump's Desired Rate Cuts Could Send Mortgages Prices Up
チャオはレッドフィン・ニュースへの寄稿で、利下げは逆効果になると主張した。「FRBがホワイトハウスの圧力に屈して政策金利を引き下げれば、住宅ローン金利は上昇する可能性の方が高い」と論じている。
またFRBが政府の干渉から独立し中立であることは、「物価の番人として能力を発揮するために重要」と指摘、トランプの圧力に屈すればその信任が損なわれると述べた。
利下げをした時点で、投資家は「FRBが使命を果たしていないと認識」し、インフレ率の上昇を予想するだろう。つまり、長期的にはより大きな利上げが必要になる、とチャオは言う。
チャオによれば、1970年代にも同じことが起きた。当時のリチャード・ニクソン大統領は「1972年の大統領選で再選を果たすため」、アーサー・バーンズFRB議長に金利を低く抑えるよう圧力をかけた。
その結果もたらされたのは、制御不能のインフレだった。1979年にFRB議長に就任したポール・ボルカーは利上げに転じ、1981年には金利は20%に達して経済は景気後退に陥った。
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