トランプ関税がチャイナタウンを直撃...「中国製品」軒並み値上がり
最古の中華街にも逆風
米国最古の歴史を持ち、住民や事業主同士のつながりが緊密とされる中華街があるサンフランシスコ。中華街商店連合会のエドワード・シュー会長は、事業主の間では不確実性が広がっており、今後生産的な米中交渉が行われることを期待していると話した。
40年間、地元で旅行代理店を営業してきたシュー会長は「多くの人は次に何が起きるか分からないと感じている。彼らは目下、とても心配し不満を感じている」と強調した。
サンフランシスコ中華街の目抜き通り、グラント街でヒスイの宝飾品を販売している「リンダ・ブティック」の経営者セレナ・リーさんは、関税発動以降で商品の販売価格は3倍になったと語る。店の商品の原材料はミャンマー産だが、最終加工品は中国から輸入される。
リーさんは「何か変えるとすれば、事業全体を変えなければならず、一筋縄ではいかない」と説明した。
ストックトン・ストリートで小さな食品店を経営するメイ・チューさんは、在庫がなくなる事態を心配している。顧客が値上がりを見越して駆け込みで買い物しようとしているためだ。
チューさんは「売り物が残っていない」と述べ、中国からは輸入していない塩まで多くの客が大量購入していると付け加えた。
シュー会長は、米中両国政府に、彼らの政策によって自分のような中国系米国人の事業主が被る被害を考慮して欲しいと訴えた。「現時点で私たちは危険領域に入っている」


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