トランプ大統領、FRBパウエル議長の解任を「検討」...利下げしない姿勢に不満と米国家経済会議委員長

国家経済会議(NEC)のハセット委員長は18日、ホワイトハウスで米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長(写真)の解任が選択肢となっているかどうか記者団に問われ「トランプ大統領と関係者が検討を続けている」と述べた。3月撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard/File Photo)
米国家経済会議(NEC)のハセット委員長は18日、ホワイトハウスで米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の解任が選択肢となっているかどうか記者団に問われ「トランプ大統領と関係者が検討を続けている」と述べた。
トランプ氏は17日、パウエル氏が利下げを行わないことで「政治的な駆け引きをしている」と非難。パウエル氏を「速やかに」解任する権限があると主張した。
ハセット氏は2021年の著書では、1期目の大統領在任中にトランプ氏がパウエル氏を解任した場合、FRBの独立性などの信認を損ない、ドルの信頼性が揺らいで株式市場が暴落する可能性があったと主張していた。
ハセット氏は「当時、市場は全く異なる状況にあった。また、当時の法律的な分析について言及したものだ。新たな法律的な分析によって異なる見解が出る場合には、対応を見直す必要がある」と述べた。
新たな分析の内容に関しては明らかにしなかった。ただ、トランプ政権が独立行政機関である全米労働関係委員会の民主党系幹部2人を解雇した措置の妥当性を巡って連邦最高裁での審理中で、どのような判断が示されるかが注目されている。
一方、パウエル氏は、任期中の解任は法律上できず、トランプ氏から求められても辞任しないとし、26年5月の任期満了まで務める意向を表明している。