キャリアのスタートラインにすら立てなくなるかも...AIが搔き立てるホワイトカラーの雇用不安
White-Collar Recession
ホワイトカラーの低迷は今年も続くのか。その見通しは業界によって異なると、グラスドアの主任エコノミスト、ダニエル・ジャオはみる。
「行政機関の新規採用は鈍化するとみられるが、連邦政府機関と違って地方政府レベルでは今後も新規雇用が増える。そのため全体で大幅な縮小になるかどうかは分からない。テクノロジーや金融の分野は、景気次第で雇用を増やすかもしれない」
ただし、とジャオは続ける。「人手不足で売り手市場だった数年前と比べて、パワーバランスは雇用者側に傾いている。雇用が低迷すれば、多くの労働者がキャリアアップの見込みがなくても現在の職場で我慢する。失業者や新卒者はキャリアアップどころか、スタートラインに就くのも困難になる」
求人が減って競争が激しくなれば、異業種への転職や妥協を考えざるを得なくなる。例えばリモートで働きたくても、従業員に出社を求める企業が増えるなかでは諦める求職者も多いだろう。
「経済全体を見れば解雇は少ないが、労働者が解雇に慣れていない分野では増加が目立つ。今後も解雇が増えるかどうかは別として、昔からブルーカラーの労働者が感じてきた雇用不安を、ホワイトカラーが初めて実感していることは確かだ」とテラザスは言う。
「ホワイトカラーの就職口は減る一方で、それを失業者が奪い合っている。貯金や退職金や配偶者の収入といったセーフティーネットがあれば、就職活動が長引いても持ちこたえられるだろう。しかしそうでない人たちは、職位や待遇のレベルを下げて仕事を探すことになりそうだ」