最新記事
トランプ2.0

吹き荒れるアンチDEI旋風にスターバックスは耐えられるか

Republican Sues Starbucks Over DEI Policies

2025年2月13日(木)19時55分
スーザン・ブレーク

マノリティ優遇を「逆差別」と主張する声は以前からあり、裁判でそうした主張が認められたケースもある。保守派の判事が多数を占める連邦最高裁は2年前、大学の入学選考や企業の雇用におけるマイノリティ優遇措置は「法の下の平等」を保障した合衆国憲法に違反するとの判決を下した。

全米各地の大学や企業は、歴史的に差別されてきたマイノリティに平等な機会を保障するためクォータ制などの差別是正措置(アファーマティブ・アクション)を採用してきたが、この最高裁判決はアファーマティブ・アクションを事実上葬り去るものだった。

ミズーリ州の訴訟でもベイリーは、スターバックスの取締役会が人種や性別に基づくクォータ制を採用し、マイノリティの割当枠を満たした「業績」を役員報酬に連動させていたことを「違法」と主張している。

「スターバックスの差別的パターン、慣行、方針により割高になったコストは価格に転嫁されミズーリ州の消費者が払わされる。しかも消費者は商品やサービスの提供を受けるために、より長く待たされている。スターバックスが人種や肌の色、性別や出身国に関わらず、最も適格な人材を雇えば、こうした事態は避けられるはずだ」と訴状には書かれている。

試写会
『シンシン/SING SING』ニューズウィーク日本版独占試写会 45名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

潜在的リスク巡る「情報不足」の議論が不透明感助長、

ビジネス

米欧の関税巡る対立、企業活動脅かす 在欧米商工会議

ビジネス

ヘッジファンド、米株ポジション再び積み上げ 世界的

ビジネス

アングル:今週のFOMC、トランプ氏政策で一変した
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自然の中を90分歩くだけで「うつ」が減少...おススメは朝、五感を刺激する「ウォーキング・セラピー」とは?
  • 2
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 3
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研究】
  • 4
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴…
  • 5
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    エジプト最古のピラミッド建設に「エレベーター」が…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 9
    『シンシン/SING SING』ニューズウィーク日本版独占…
  • 10
    奈良国立博物館 特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」…
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 3
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 4
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 5
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 8
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴…
  • 9
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 10
    中国中部で5000年前の「初期の君主」の墓を発見...先…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中