「飲みに誘うのはNG」は本当?「ある日突然」退職するZ世代...管理職に不足しているものを知ろう
自分自身を会社に見立てると、純資産が減り、やりたいことを「する自由」が減るわけです。やりたい仕事をする、会いたい人に会う、好きなところに住む。こうした「未来の自由」が奪われてしまうのです。
若手社員が知っておくと良いのは、企業は若手の「将来時間」に対して投資しているという点です。これから成長することを見越して雇用しているので、その投資に見合うだけの成長をし、リターンを生み出さないと、企業や社会からの信頼が積み上がらない。やがては仕事の新たなチャンスといった「する自由」も得られなくなっていく。
今回の著書は、マネジメント側に立って、「どういう会社が若手に選ばれるか、つまり投資されるか」というスタンスで書きました。ですが、逆の視点に立つと、若手社員も会社から投資される側なので、若手社員のキャリアマネジメントにも通じる話なんです。
──両者からの視点、とても興味深いです。
早期離職の根っこにあるのは、若手が個人人格と組織人格のチューニングに戸惑っている状況です。一方でマネジメント層も、変化した若手社員の働くマインドやスタイルに対応できず困っている。結果としてコミュニケーション不全となり、早期離職に至っている。上司は若手の組織人格を鍛えることと、個人人格と組織人格とのチューニング力を高めることができるように支援することが求められています。