メンタルの不調にどう向き合うかを考える ソニー・ミュージックエンタテインメントが「世界メンタルヘルスデー」イベントを開催
10月10日に開催された『B-side Special Talk Event』
B-sideプロジェクトは、国際メンタルヘルスデーである10月10日にイベント『B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~」を開催した。イベントは昨年に続いて2回目となる。ゲストにはアーティストの西川貴教さん、「B-side Talk」のMCを務める小原ブラスさんと奥津マリリさん、「心と体のスペシャリスト」として精神科医で早稲田大学スポーツ科学学術院の西多昌規教授が登場。フリーアナウンサーでマインドフルネストレーナーとしても活躍する内田恭子さんが司会進行を務めた。
「メンタルヘルスについてあまり考えたことがない」と話す西川さん、「体調が悪くなるときの原因のひとつにメンタルの不調がある」とメンタルケアの重要性を語る奥津さん、「運営するYouTubeチャンネルの再生数が伸びなかったり、アンチコメントがあったときに、メンタルを鍛えるメントレをしようと思ったことがある」と過去を振り返る小原さん。
YouTube/Podcast番組「B-side Talk」などで募集した約100名の観客を前に、メンタルケアにおいて大事な休養や睡眠、セルフケアについてゲストたちが率直に語った。詳しい様子はYouTubeで見ることができる。
山口一郎さんと小森隼さんのSP対談も実現
「世界メンタルヘルスデー」当日は、サカナクションの山口一郎さんとGENERATIONSの小森隼さんのスペシャル対談もYouTube/Podcastで公開された。2022年にうつ病を発症した山口さんは2023年10月に行ったソロ・ツアーの最終日にステージ上で自身のうつ病を公表した。うつ病発表後も、自身の病気と向き合いながら療養の様子を自身のYouTubeチャンネルで発信し続ける山口さんは、メンタルケアの重要性を実感するひとりだ。もともと山口さんと親交があり、うつ病の療養中もプライベートでコミュニケーションをとり支えたのが小森さんだ。
二人の対談では病気になった当事者としての山口さんの目線と、サポートする立場の小森さんからの目線を教えてくれる。
日本人は先進国のなかでは自殺率が高い一方で、心理カウンセリングの受診率が低くセルフケアの概念が浸透していないと言われている。メンタルの不調は表に出にくく、あくまで個人の問題として相談することに抵抗感を感じる人が多いのだろう。だれもが不調を感じたときに相談できるようになるためには、「メンタルヘルスは社会の問題」という認識が広がっていくことが重要だ。社会に影響力を持つ企業がメンタルヘルスやセルフケアについて積極的に啓蒙していくことで、社会の変化に繋がっていくことを期待したい。