「THE SMOKIST COFFEE」4周年...非喫煙者も支持する「喫煙目的店」の現在地
焙煎所設立の背景にある「雇用」への思い
フランチャイズ展開に関する問い合わせも多く、さらなる店舗拡大が期待される一方で、同店は改正健康増進法が定める『喫煙目的施設』に該当している。そのため、2020年に法が全面施行されてから5年が経過する2025年には、経過措置の見直しや新たな規制が課される可能性があるため、慎重な判断が求められる状況だ。
「この先5年間改正が『ない』との確約があれば、フランチャイズ展開も検討できるかもしれません。しかし、来年には大阪・関西万博が開催され、さらなる法改正の可能性がある現状では慎重にならざるを得ません。弊社は『街の財産となる店づくり』をモットーとしているため、新規出店についても慎重に進めたいと考えています」
一方で、同社は進化を続けている。今年6月には自社の1階に焙煎所を設立。日本ではまだ数台しか導入されていないアメリカ製の全コンピュータ制御焙煎機を導入し、「THE SMOKIST COFFEE」の全5店舗で使用する豆の焙煎を開始した。
「この焙煎所では、6名のロースター全員が障がいのある方々です。皆、生き生きと働いてくれており、その姿はとても頼もしいです。現在、従業員40名以上の企業には全従業員の2.5%を障がい者雇用する義務がありますが、私たちはその法定雇用率にとらわれることなく、さらに障がい者雇用を拡大していきたいと考えています」