結局「ポピュリズム」とは何なのか...世界中が「極端な政党」に熱狂する理由
2024年11月20日(水)17時20分
詳細は述べませんが、このようにナチスが政権を握り、ヒトラーという稀代のカリスマがドイツのトップに立ったことで、世界は大きなうねりに巻き込まれていきます。
歴史にifはありませんが、ヒトラーが生まれた背景には、政権をめぐる政党間や政治家同士の激しい戦いがあり、国民の支持を集めて右派ポピュリズム政党が勝ち残った、という出来事があります。
もしも当時、ドイツの共産党にカリスマがいたら、今日のEUはなかったでしょうし、もしも同じ右派でも右派ポピュリズムではなく中道の右派政党が政権を握ったら、ドイツの、いや世界の歴史は変わっていたでしょう。もちろん、それら政治家を支持する人々、生み出す社会的背景があることが前提ですが。
「どんな政治的理念をもつ政党が政権を手にするか?」
つまり政党とは、その国のありようも世界の歴史も変える、大きな影響力を持っています。
右派ポピュリズムにある「怖い印象」
極右(ファーライト)という言葉はよく耳にしますが、極左(ファーレフト)という言葉は、過激な左翼運動が盛んだった60年代ならともかく、今はたまに英語メディアで登場する程度です。一般には聞き慣れない──これは世界的な傾向と言っていいでしょう。