中国金融業界、規制強化で相次ぐ人材流出...お笑いに転身も
多くのヘッジファンドは、データに基づく戦略が想定外の政策転換を予測できなかったため、記録的な株価上昇の恩恵を受けられず、空売りポジションで損失を被った。
上海を拠点とするヘッドハンティング会社リフォース・グループのディレクター、ジェイソン・タン氏は「(今回の景気刺激策は)個人投資家の心をつかむための非常に短期的な措置だ」と述べた。
「私が話した大勢の銀行関係者は、共同富裕が定着し高給の銀行職の時代が終わったことを知っている。銀行の有能な人材は海外で仕事を求めたり、規制の少ない業界に移ったりしている」と話した。
給与上限
ファンドコンサルタント会社Zベン・アドバイザーズによると、4兆4000億ドル規模の投資信託業界では、企業が報酬の見直しとコスト管理に注力しているため、ファンド幹部やポートフォリオマネジャーの「大幅な入れ替わり」が起きている。
ロイターは先月、大手資産運用会社の招商基金管理が上級幹部に対し、過去5年間に受け取った報酬のうち、共同富裕で設定された上限額を超える金額を返還するよう求めたと報じた。
Zベンは9月に公表したリポートで、「実施される報酬上限の幅によって業界内の転職が活発化するか、あるいは主要スタッフが資産運用業界から完全に去るかが決まるだろう」との見方を示した。
昨年に投資銀行を辞めて海外に移ったというある男性は、銀行関係者の逮捕や拘束もビジネスを行う上でのリスクが高まっていることを示していると指摘した。当局が突然特定の業務について調査を開始する可能性があるため、多くの国営銀行関係者は海外渡航を制限されているという。