月200時間働いても評価されない...そんな無理ゲー攻略のカギは「見るべき景色」を認識すること
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<目の前の仕事で手一杯なところに容赦なく飛び込んでくるミスやトラブルの対応業務。でもその頑張りは、中間管理職の職責に応じたものではないかもしれない>
「中間管理職」「管理職」といったワードを検索しようとすると、予測変換には「板挟み」「疲れた」「つらい」「なりたくない」「ストレス」といったネガティブワードがズラリと並ぶ。本来喜ばしいはずの昇進の知らせは、いつからか忌避されるようになった。
中間管理職者はまるで「無理ゲー」というロールプレイングゲームに果敢に挑む勇者のようだ。
パーティメンバー、すなわち部下たちは言うことを聞かないし、嫌になったらすぐに抜ける。社長や役員らゲームマスターは無理難題をふっかける。そして業績悪化というラスボスはかなり手強い。
しかし、数字と管理に追われるこのゲームにも、必ず「攻略法」はある。
ドトールコーヒーやアサヒビール、USEN、B-Rサーティワン アイスクリームなど各業界のリーディングカンパニーがこぞって指名するオペレーション分析の第一人者、トリノ・ガーデンの代表取締役、中谷一郎氏 は、あらゆる業界の中間管理職者の働きを分析。
著書『中間管理職無理ゲー完全攻略法』(CCCメディアハウス)に無理ゲー攻略のための実践的なノウハウをまとめた。
40項目から成る そのノウハウの一部を本書から抜粋し、3回にわたって紹介する。本記事は第1回。
無理ゲー:ステップアップしていかない
眼前の業務に毎日全力で取り組んでいるのに、待遇や業務内容が変わらない
日々やるべきことが山積し、その業務をさばくだけで1日の大半が終わる。月に200時間はコミットしているのに、相応の評価も賞与も得られない。次々と現れる敵を倒し続けてHPばかりが減り続けているのに、ステージも変わらなければレベルも上がらないような状況。
攻略法
▶️まずは、自分が見ている景色と見るべき景色を認識する
会社があなたに求めている頑張りどころと、あなたが日々取り組んでいる業務が、ズレている。それが、あなたが頑張ってもなかなか評価されない原因かもしれません。そのズレに気づくために、まずは自分の見ている景色、見るべき景色を認識しましょう。
▶️責任の大きさによって、見るべき景色が異なる
あなたが現場のオペレーターや一般社員であれば、目の前の仕事をやっつけることがあなたの任務です。しかし、あなたが部下を持つ立場なら、目の前の仕事をこなすだけではいけません。先々を見据えた対策をとることこそが、あなたの本当の任務です。