災害・有事で「経済を止めない」ために...「1日で対応」実現するサプライチェーン強靭化戦略
2024年6月28日(金)12時21分
3000以上のサプライヤーと18の工場、20の既存システム、20万品番の部品情報のデータを「Fujitsu Data Intelligence PaaS」で統合。独自のAI技術なども活用し、SCM(サプライチェーン・マネジメント)やBCP(事業継続計画)を含む、30の業務改善アプリをわずか1年の期間で構築したという(富士通発表資料より)
労働人口不足の日本、SCMで業務工数も削減できる
EW-Resi.に採用されているのは、多様な領域の先進テクノロジーで構成される、富士通のサービス群「Uvance(ユーヴァンス)」の中核プラットフォーム「Fujitsu Data Intelligence PaaS」だ。
富士通の執行役員EVPグローバルソリューションビジネスグループ副グループ長、大塚尚子氏は、今回の取り組みについてこう語る。
「Fujitsu Data Intelligence PaaSの圧倒的なデータ統合の強みを生かし、短期間で大きな価値を提供することができました。お客様に大きなビジネスインパクトを与えると同時に、社会的価値の創出を目指す我々にとっても、今回の事例はとても大きな成果です」
災害対策が1つのわかりやすい例だが、AIを活用する先進的なSCMは業務効率の改善にもつながるものだ。「パナソニックEW社が他社に先んじて業務工数の削減を目指されたことには、近い将来必ず労働人口不足に陥る日本企業ならではの観点も感じています」と、大塚氏は言う。
グローバルに事業展開するメーカーにとって、もはや欠かせないサプライチェーンのレジリエンス強化。パナソニックEW社のような先進的な取り組みが増えていけば、経済・社会の基盤がより強固なものになるだろう。