最新記事
経営

企業HPで一番アクセスが多いのは「スタッフ紹介」...就活サイトだけでは人材採用できない時代

2024年1月29日(月)18時58分
野本理恵 ※経営ノウハウの泉より転載
企業のウェブサイト

Mila Supinskaya Glashchenkoo-shutterstock

<採用ページがない会社は応募者の意欲が8割減。人材不足の中、効果的な採用ページの作り方とは?>

自社のコーポレートページのほかに、わざわざ採用ページを作成していないという中小企業も多いのではないでしょうか。

採用ページがないと、求職者が会社のサイトを見たときに「この会社は採用をしていないのか?」「ほしい情報が得られない......」など、応募意欲を低下させてしまう可能性があります。

転職が当たり前となった時代において、採用が難しいとなると、人材は流出していく一方です。しかし、採用ページをうまく運営すれば力強い味方になってくれるでしょう。

今回は、中小企業において採用ページの必要性や重要性を解説します。

採用ページとは

採用ページとは、一般的に自社ホームページのなかに独立して作成されている、求人情報に特化したページを指します。求職者が見ることを想定しているページなので、一般的には求人募集をしている職種や雇用条件などが掲載されています。

最近では、外部の求職専門サイトに求人を出すことに加えて、自社で採用ページを作成する会社は非常に増えています。

(参考記事)【働き方改革】採用に有利!フレックスタイム制のメリットや注意したい点とは

採用ページはなぜ必要?

■採用ページが必要な理由

なぜ、自社の採用ページを作成する企業が増えているのでしょうか。

それは、人材不足で採用がどんどん難しくなっているからです。あるサイトには、採用ページがないと求職者の応募意欲が8割減少するという記事もありました。

求職者が会社を選ぶ基準として「採用条件」にとどまらず、「成長できる環境があるか?」「どんな人が働いているのか?」などソフト面についての比重が高くなっていることが大きいでしょう。単純に求人サイトに掲載する雇用条件(勤務時間、休日数、給与など)だけでは、そのような求職者に「この会社で働きたい!」と思ってもらえるのは非常に難しいのが現状です。

【参考】8割の求職者が「ホームページがないと応募意欲が下がる」と回答。企業HP・採用ページに関する求職者調査/ヒトクル

■リアルな職場環境が知りたい

採用だけでなく、企業のホームページでデータを取ってみると一番アクセスが多いが「スタッフ紹介」のページのようです。実際に筆者自身もお客様の企業サイトで目の当たりにした経験があります。

顧客目線で企業を見たときに価格や商品スペックはもちろん大切です。しかしそれだけではなく、どのような人が働いているのか、どのような人が接客してくれるのかという部分に多くの人が非常に興味を持っているといえるでしょう。

これは採用面でも同じことがいえます。新卒で入った社員が3年後にどのように活躍しているのかなどのキャリアに関する内情や、先輩と後輩のコミュニケーションはどのような雰囲気で取られているのかなど、「リアルな職場環境」を発信するためには、どうしても自社の採用ぺージが必要になっているのです。

SDGs
使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが「竹建築」の可能性に挑む理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...スポーツ好きの48歳カメラマンが体験した尿酸値との格闘
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    最古の記録が大幅更新? アルファベットの起源に驚…
  • 5
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 6
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 7
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 8
    「炊き出し」現場ルポ 集まったのはホームレス、生…
  • 9
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 10
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中