中国自動車大手の吉利、英アストン・マーチンに約400億円を追加出資 第3位の株主へ

中国自動車大手の吉利(ジーリー)は英高級車メーカーのアストン・マーチンに2億3400万ポンド(2億9500万ドル)を追加出資し、第3位の株主となる。写真はアストン・マーチンの「ヴァルキリー」。英ゲイドンで2022年3月撮影(2023年 ロイター/Phil Noble)
中国自動車大手の吉利(ジーリー)は英高級車メーカーのアストン・マーチンに2億3400万ポンド(2億9500万ドル)を追加出資し、第3位の株主となる。アストン・マーチンの発表を受け、同社の株価は18日に約22%上昇した。
吉利は、アストン・マーチン筆頭株主であるローレンス・ストロール会長の「Yew Tree」から普通株式約4200万株を1株335ペンスで取得し、さらに2800万株を同価格で引き受ける。
この新株発行により、アストン・マーチンは約9500万ポンドの現金を手にする。
同社の株価は0727GMT(日本時間午後4時27分)時点で、279.4ペンス。17日終値は231.2ペンスだった。
同社は100年に及ぶ歴史の中で7回倒産しており、今回の出資は長期的な未来に向けた負債減につながる。
ストロール氏は声明で「中国という重要な戦略的成長市場を深く理解し、彼らの技術や部品にアクセスする機会を提供してくれる」としている。
英スポーツ車メーカーのロータスのほか、ボルボ、ボルボとの合弁会社ポールスターなど、複数のブランドを所有する吉利は、昨年9月にアストン・マーチンの株式7.6%を取得した。
吉利の李書福会長は「保有比率引き上げ決定はアストン・マーチンの成長見通し、技術、経営陣に対するわれわれの自信を反映している」と説明した。
今回の出資により吉利は17%の株式を保有し、第2位株主であるサウジアラビア政府系ファンドのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)に次ぐ株主として、取締役1人を任命する権利を得る。
