1ドル140円突破で「円安ロケット」再点火か 日本株高も支え

外為市場でドルが半年ぶりに140円台へ乗せた。写真は日本円と米ドルの紙幣。3月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)
外為市場でドルが半年ぶりに140円台へ乗せた。米債務協議の進展期待や米利上げ打ち止め観測の後退がドル全面高につながっているが、最近は日銀のハト派姿勢などを受けて、昨年のように円の下落が目立つ場面も増えてきた。33年ぶりの日本株高も、海外勢によるヘッジ目的の円売りを促している。
6月米利上げ予想が一転優勢に
140円乗せを主導してきたのはドル高だ。ドルは対豪ドルやNZドルでも半年ぶり、ユーロや英ポンドに対しても2カ月ぶり高値を更新。相次ぐ利上げと介入で年初来上昇が続いていたスイスフランに対しても、1カ月半ぶり高値圏へ切り返す堅調ぶりを見せている。
その背景は米国の利上げ打ち止め見通しの後退だ。3月に発生した米銀破綻をきっかけとする金融システム不安が沈静化する一方、インフレは依然高水準で、最近の米連邦準備理事会(FRB)のアンケートでは、物価高で「暮らしが悪化した」と回答した家計の比率が過去最高に達した。
FRB幹部の間でも利上げ継続を容認する声が出始めており、市場では「6─7月会合で利上げの一時停止が明確に宣言される可能性は低い」(大和証券)との見方が勢いを増している。米債券市場では2年債、10年債利回りがともに2カ月ぶりの水準へ上昇した。
CMEグループのフェドウオッチによると、米金利先物市場は現在、6月会合で0.25%の利上げが行われる確率を51%織り込み、据え置きの48%を上回った。ひと月前の利上げ予想は8%、据え置きが70%だった。
ステート・ストリート銀行東京支店長の若林徳広氏は「米国のインフレが思ったほど冷え込まない。ドルは強気相場となっており、今週の終値が140円台を維持した場合、142円半ばや143円が次のターゲットになる」と話している。
海外勢による日本株投資とヘッジの円売り
さらに最近は円安の動きも目立ってきた。円の対ドル下落率はこの2カ月で6%超と主要通貨間で最大に達したほか、今月に入って円は、利上げ期待の根強いユーロに対して15年ぶり、対スイスフランで8年ぶり、対英ポンドで7年ぶりの安値を相次ぎ更新した。
政府が異例の円買い介入に踏み切った昨秋、円全面安の原動力とされたのは、過去最大に膨らんだ貿易赤字だった。しかし4月貿易赤字は4324億円と、21年10月以来1年半ぶりの水準へ赤字幅が縮小したほか、月間輸入額の前年比も2年ぶりに減少へ転じた。
それでも円安が加速し始めたのはなぜか。市場関係者が注目するのは、日経平均を33年ぶり高値へ押し上げた海外勢の過去最大級の日本株投資と、それに伴う為替変動リスク回避に向けた円売りだ。
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