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「臆病だからGoogleのリーダーになれた」30歳から知っておきたい、仕事の心得とは?

2023年4月7日(金)08時12分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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写真:著者キム・ウンジュ氏提供


こんな状態が1年近く続いたある日、友人から専門家のカウンセリングを受けてみたらどうかと勧められた。藁にもすがりたい心境だった私は、その日のうちに予約を入れた。

カウンセリングに通い始めてからしばらくは、心の奥底にある本音を見せられず、必死でまだ最悪の状態ではないふりをしていた。

そんな中でようやく、自分はそこまでどうしようもない人間ではなく、本当は今よりもっとがんばれるのだと打ち明けた。それなのに自己管理ができず、ベストを尽くせないことに嫌気が差して、自分を責めてしまう。どうすればまた全力投球できるだろうか、と。

うなずきながら私の話を聞いていたカウンセラーが言った。

「あなたの体は今、ベストを尽くしていますよ。すっかりくたびれているから、体の機能を維持するために糖分や高カロリーな食べ物が欲しくなるんです。生きるためにね。あなたの心も休める場所を探して、インターネットを求めている。気持ちがラクになって、癒されて、落ち着けるから。心も生きようとしています。つまり、あなたは今、ベストを尽くして生き残ろうと努力しているところなの。もっと自分自身に優しくしてあげてくださいね」

この言葉を聞いた瞬間、涙が流れた。

「無力感に陥っているだけだと思っていたけれど、私が自分を鞭打っている間、体は何とか耐え抜こうとがんばっていたんだ。私の心も、何とかして生きようとベストを尽くしていたのね。自分を顧みなかったこの1年間、体と心は生き抜くためにもがいていたんだな......」

私を縛りつけていた罪悪感と自虐の感情が薄れていく。これ以上、自分をほったらかしにしたり虐待したりするのはやめようと思った。

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