40、50代こそリスキリングが必要...なのに「勉強すべき人ほど勉強しない」日本の会社員
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<学ばない人をリスキリング人材に変えるにはどうすればいい? 日本にリスキリングを普及させてきた後藤宗明氏に話を聞いた>
日本でも注目度が高まっているリスキリング。リスキリングとは、「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」を意味します。
一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ代表理事を務める後藤宗明さんは、日本でリスキリングを浸透させてきた第一人者です。ご著書『自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング』は、読者が選ぶビジネス書グランプリ2023イノベーション部門賞を受賞しました。
日本企業でリスキリングを推進するためには何が必要なのか? フライヤー代表取締役CEO・大賀康史とともに、リスキリングの意欲をもてない層にリスキリングを促す方法や、リスキリングの成功事例について語りつくします。
※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。
リスキリングの波が押し寄せた2022年、立役者はどう動いたのか?
大賀康史(以下、大賀) 読者が選ぶビジネス書グランプリ2023イノベーション部門賞受賞おめでとうございます! 受賞の感想をお聞かせください。
後藤宗明さん(以下、後藤) 受賞の一報をいただいたときは驚きました。2016年にアメリカでリスキリングという概念を知り、リスキリングを日本で広める活動を始めました。2018年当初は、日本ではリスキリングが全く響きませんでした。ですが、新型コロナウイルスの流行により、働き方もビジネスのあり方も急激な変化を迫られ、それに伴いリスキリングの理解者が現れ始めたのです。
個人の学び直しとリスキリングを混同してしまっている状態を正していくためには、しっかりと本を書いて伝えてゆくのが最善だと考えました。おかげさまで、自社の戦略としてリスキリングの推進を考える経営者や人事をはじめ、自身のスキルをアップデートし続けようとする方々に広く読まれるようになりました。「働く人や組織のイノベーション」に寄与する一冊として評価していただけたのなら嬉しく思います。
『リスキリング』
著者:後藤宗明
出版社:日本能率協会マネジメントセンター
要約を読む
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企業がリスキリングに本気で取り組むべき2つの理由
大賀 改めて、なぜ、いまリスキリングが重要なのでしょうか。
後藤 日本にリスキリングの波が押し寄せたのは2022年以降ですが、一気に広まっていった背景は2つあります。
1つ目は、技術的失業を防ぐという社会課題解決です。海外では、技術的失業を防ぎ、労働移動を実現する施策として、リスキリングが注目されてきました。技術的失業とは、テクノロジーの導入により自動化が加速し、雇用が失われることを意味します。リスキリングが進めば、人々を衰退事業から成長事業へと移し、雇用を守ることになるのです。