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経済制裁ロシア国債のドル利払い、一部債権者が受領 市場は今後に警戒
16日に利払い期限を迎えたロシアのドル建て国債を巡り、ロシアがコルレス銀行と呼ばれる中継銀行に指定したJPモルガンが利払いを受け取り、支払代行機関のシティに入金したことが関係者の話で分かった。2018年10月撮影(2022年 ロイター/Maxim Shemetov)
ロシア財務省は17日、ドル建て国債2本の利払い(計1億1700万ドル)に向け送金を行ったと発表した。複数の関係筋によると、一部の債券保有者はドル建てで資金を受け取ったという。
利払い期日は前日に迎えていた。30日間の猶予期限を経ても支払いがない場合、外貨建て債としては約1世紀ぶりの債務不履行(デフォルト)となる恐れがある。
ある関係者は「私の予想に反してクーポンがドルで支払われた」と述べた。また別の関係者は、債券保有者である顧客が支払いを受け取ったと明かした。
まだ資金を受け取っていない債権者もいるものの、ここ数日、ロシアの国営および民間企業の多くからハードカレンシー(国際通貨)債の支払いを受けたと述べ、支払いを楽観視しているとした。
これに先立ち、ロシアのドル建て国債を巡り、ロシアがコルレス銀行と呼ばれる中継銀行に指定したJPモルガンが利払いを受け、支払代行機関のシティに入金したことが関係者の話で分かった。
関係者によると、利払いは米ドルで行われた。シティへの入金後にチェックされ債券保有者に分配されるという。
シティグループはコメントを控えた。
ロシアのドル建て国債の利払いを巡っては、ロシアのウクライナ侵攻を受けた西側諸国の制裁措置により、ロシア政府が履行できるかが注目されていた。関係者によると、銀行は処理を行う前に当局に確認したという。
今回の利払いに続き、6億1500万ドル相当の支払いが月内に控えている。元本返済が始まるのは4月4日で、20億ドルの国債が満期を迎える。
JPモルガンのジョニー・グールデン氏は、「今週の支払いが行われたとしても、今後の支払いが異なる対応になる可能性があり、投資家は注視する必要がある」とメモで指摘。今後の利払いがロシアの連邦証券保管振替機関(NSD)を通じて決済されるか、契約にルーブルで支払うオプションがあるためという。
米財務省外国資産管理室(OFAC)は今月、米国人がロシアの財務省、中銀、政府系ファンドの発行した「債券ないし株式に絡む利子、配当、償還金」の受け取りに伴う金融取引を承認。ただ、承認期間は5月25日までで、ロシアはその後も年内に20億ドル近い対外債務支払いがある。
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