中国東方航空のボーイング機事故、737MAX運航再開に影響も
航空コンサルティング会社IBAによると、墜落した737―800は比較的早期に導入され、安全性の高い運航実績を有するモデル。中国では1200機近くが運航され、同機にとって世界最大の市場となっている。
航空データを扱うシリウムのまとめによると、737─800は世界全体で4200機余りが運航されている。
国営メディアによると、東方航空は737―800の運航をすべて取りやめた。IBAによると、東方航空は737―800を89機保有し、中国の航空会社では第6番目に多い。中国の他の航空会社は同機の運航を継続しており、東方航空も737―800に似ているが、やや小型の737―700については運航を続けているという。
ジェフリーズのアナリストチームによると、中国の航空規制当局は、世界第2位を誇る国内線航空市場で1000機以上を運航停止すると航空輸送に大きな影響が出るため、技術的な欠陥が根本的な原因である恐れがない限り、737―800の運航を停止することはなさそうだという。
しかしコーエンのアナリスト、カイ・フォン・ルーモール氏はメモで、MAXが737全体の評判に影響を与えている問題を考えると、事故原因がはっきりするまで中国の国民は737─800の利用を避けるのではないかと危惧を示した。
また同氏は、民間航空機の墜落事故の主な原因は製造や設計などの面の問題よりも、整備不良、パイロットのミス、妨害行為によるものである場合が多いと指摘した上で、「だから事故原因の切り分けが非常に重要だ」とした。
事情に詳しい別の関係者によると、ボーイングは近くマイアミで開催する予定だった幹部役員の会合を中止し、事故原因の調査と東方航空への支援に集中するという。
ボーイングのカルフーン最高経営責任者(CEO)は従業員向けのメールで、「われわれは事故発生以来、顧客や規制当局と緊密に連絡を取り合っており、調査には当社の技術陣が全面的な支援を提供している」と説明した。ロイターがメールの内容を確認した。
(Jamie Freed記者、Eric M. Johnson記者)
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