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米中対立中国、米ロス前商務長官らに報復措置 「反外国制裁法」初適用
米国が香港の北京連絡事務所の中国人職員に制裁を科したことを受け、ロス前米商務長官を含む米国人に報復措置を講じたと発表した(2021年 ロイター/Mark Schiefelbein)
中国は23日、米国が香港の北京連絡事務所の中国人職員に制裁を科したことを受け、ロス前米商務長官を含む米国人に報復措置を講じたと発表した。6月に施行した反外国制裁法に基づく初の報復措置となる。
今回の報復措置は、中国問題に関する米連邦議会・行政府委員会(CECC)や米中経済・安全保障問題検討委員会(USCC)、全米民主国際研究所(NDI)、共和党国際研究所、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)、ワシントンを拠点とする香港民主主義評議会など様々な組織の現・元幹部が対象となっている。
中国外務省は声明で、米国が「根拠なく香港の商業環境を中傷し、香港の中国政府関係者を違法に制裁した」と述べた上で、「こうした行為は国際法や国際関係の基本原則に著しく違反しており、中国の内政問題に対する重大な干渉だ」と非難した。
米ホワイトハウスのサキ報道官は定例会見で、米国が中国の動きに阻害されることはないと明言。「中国が政治的シグナルを送る手段として民間人や企業、市民社会団体を不当に扱うことが、今回の対応を見ても明らかだ」と述べた。
ロス氏からのコメントは得られていない。
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