最新記事

税制

米財務長官イエレン「世界的なデジタルサービス税差し止めに尽力」

2021年6月17日(木)08時50分
イエレン米財務長官

イエレン米財務長官は16日、米国は世界各国がデジタルサービス税差し止めに向けあらゆる手段を尽くしていると述べ、関税措置も辞さない姿勢を示した。写真は6月15日、ワシントンで撮影(2021年 ロイター/Carlos Barria)

イエレン米財務長官は16日、米国は世界各国がデジタルサービス税を差し止め、もしくは縮小するようあらゆる手段を尽くしていると述べ、関税措置も辞さない姿勢を示した。

イエレン長官は上院財政委員会で、アイルランド財務相と「極めて建設的」な協議を行ったとし、米国が提案している国際的な最低税率の引き上げについて、欧州連合(EU)は最終的に支持すると確信していると述べた。

その上で、経済協力開発機構(OECD)主導で進められている税金を巡る協議が10月の20カ国・​地域(G20)首脳会議までに進展することを望んでいると語った。

このところの米国の物価上昇については、バイデン政権はインフレを「極めて緊密に」注視しているとし、この問題を真剣に受け止めていると表明。物価上昇は米経済の再開がいかに難しいかを示しているとし、物価高につながっている供給網の阻害に政権は対応していると述べた。

中国との関係については、米国の国家安全を守るためにいくつかの部門でデカップリング(分断)が進むとの見方を示した。ただ技術部門のデカップリングには懸念を示した。

このほか、米内国歳入庁(IRS)の納税者情報の漏洩について、「極めて深刻な状況」とし、必要に応じてデータ保全などの対策を取る姿勢を示した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米食品大手クローガーとアルバートソンズ、合併破談巡

ワールド

ロシア・ウクライナ、黒海・エネ停戦で合意 ロ「制裁

ビジネス

トルコ財務相と中銀総裁、市場安定化に全力注ぐと外国

ワールド

英、ロシアに全面停戦求める 黒海・エネルギー施設攻
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」
  • 4
    「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あ…
  • 5
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 6
    トランプ批判で入国拒否も?...米空港で広がる「スマ…
  • 7
    「悪循環」中国の飲食店に大倒産時代が到来...デフレ…
  • 8
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 9
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 10
    【クイズ】トランプ大統領の出身大学は?
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中