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事故スエズ運河で日本のコンテナ船が座礁船 所有者の正栄汽船と保険会社に数百万ドルの賠償請求も
国際海上輸送の要衝であるエジプトのスエズ運河で座礁した大型コンテナ船を巡り、業界筋は3月24日、所有者である日本の会社と保険会社には数百万ドル規模の損害賠償が請求される可能性があると指摘した。写真は座礁した「エバーギブン」と作業員。提供写真(2021年 ロイター/Suez Canal Authority/Handout via REUTERS)
国際海上輸送の要衝であるエジプトのスエズ運河で座礁した大型コンテナ船を巡り、業界筋は24日、同船を早期に移動できたとしても、その所有者である日本の会社と保険会社には数百万ドル規模の損害賠償が請求される可能性があると指摘した。
スエズ運河庁によると、座礁したのは全長400メートルの「エバーギブン」で、強風と砂嵐によって操舵不能に陥ったことが原因とみられる。世界の物流が数日間にわたり混乱する可能性がある。
ドバイの海運サービス会社GACは、当局は24日午後時点で船を動かす作業をなお続けており、船の一部が離礁したとの先の情報は不正確だったと明らかにした。
保険会社やブローカーによると、船を所有する正栄汽船(愛媛県)と同社の保険会社はスエズ運河庁から座礁による収入面の損失を補償するよう請求される可能性があり、航路を妨害された他の船舶からも賠償を求められるかもしれない。
正栄汽船からコメントは得られていない。
保険業界筋によると、同規模のコンテナ船は船体と機械設備について1億─1億4000万ドルを補償する保険に入っている可能性が高いという。2人の関係筋は座礁船は日本で保険がかけられていると述べた。
離礁作業の費用も船体と機械設備の保険でカバーされる。
同コンテナ船や航路を妨害された他の船舶に積載された荷物の所有者も、傷みやすい生鮮食品や配達期限が守れなかったものについて、損害賠償を請求する公算が大きい。
保険仲介サービス、マーシュの海運担当幹部、マーカス・ベイカー氏は「船の滞留が続けば、極めて大きなサプライチェーン(供給網)の問題が起きる」と指摘した。
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