新興国株式は買いか? アナリストが2021年の世界経済を楽観する理由
PROMISING MARKETS
貿易は今も世界経済の要だ。そしてここでも、新興国に有利な状況が存在する。コロナ禍と最近の米中貿易戦争の影響で、企業はサプライチェーンを中国から、ベトナムやメキシコ、インドネシアへとシフトさせている。
さらにアメリカでジョー・バイデン大統領が正式に誕生すれば、中国やメキシコといった新興国との貿易摩擦もある程度緩和するのではないかと期待する声も多い。
もちろん、全てのことにはリスクがある。新型コロナウイルスのワクチンは2021年を通じて供給が広がると期待されているが、一部の新興国、とりわけ最貧国は、十分な量を確保するのに時間がかかるかもしれない。
また、ワクチンに何らかの問題があれば、あるいは多くの国が再びロックダウンに入るようなことになれば、新興国から安全な資産に投資資金が逃避する恐れがある。だが現時点では、投資家は総じて2021年の世界経済を楽観していると言っていいだろう。
<2021年1月12日号「2021年に始める 投資超入門」特集より>
2024年4月2日号(3月26日発売)は「生存戦略としてのSDGs」特集。サステナビリティの大海に飛び込んだ企業に勝算あり。その経営戦略を読み解く。[PLUS]初開催!SDGsアワード
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら