英=EUが土壇場で通商交渉妥結 合意のポイントは
影響を受けるその他の分野
今回の合意により英国とEUは多くの分野で、ブレグジット前と比べて協力関係の度合いが変わる見通しだ。英国の輸出の柱となっている金融とビジネスサービスはほとんどが対象外。外交政策や安全保障・防衛などの面での協力も合意の対象外となっている。一方、輸送やエネルギー、原子力関連の民間協力などの分野は現在よりも結び付きが弱くなる。
関係が薄れる他の分野
モバイル機器のローミング、専門家資格の相互認定、法的サービスへのアクセス、オンライン取引や公共調達などの分野でも協力関係が低下するだろう。
英国とEUは往来にあたってビザ(査証)の取得を義務付けないことで合意したが、「ヒトの自由な移動」は終わる。
つまりEU域内に居住する市民が英国に入る場合も、その逆も入国審査が必要になり、入国時に生体認証技術を組み込んだパスポートを使って迅速に自動化ゲートを通過することはできなくなる。
ブレグジットは完了
英国はEUの関税同盟、単一市場から離脱して、EUの規則に縛られることはなくなり、ブレグジットは完了した。両者の関係は「離脱協定」と、24日に合意した通商・協力協定に基づいたものになる。
ただ、今回の合意には移行期間や見直しに関する条項が含まれており、漁業や通商規則など多くの項目を巡ってさらに協議が控えている。
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