ウーバー、モンベル、クロックス......コロナを支援した世界のグッドカンパニー
IN GOOD COMPANY
AI通訳機ポケトークを発売するこの企業も「グッドカンパニー」の1つ POCKETALK
<パンデミックを受け、世界各国で多くの企業が医療従事者や患者、市民を支援する活動に乗り出した。ここでは6社の活動を取り上げる>
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は医療、経済、教育など幅広い分野に打撃を与えている。この非常事態を受けて多くの企業が、最前線で奮闘する医療関係者や患者、生活に打撃を受けた市民を支援する活動に乗り出した。
9月29日号「コロナで世界に貢献した グッドカンパニー50」特集では、コカ・コーラからファイザー、AT&Tまで代表的な50社を本誌がピックアップし、その活動を分野別にまとめて紹介する。
本記事では、50社の中から6社を選んで取り上げる。
メルセデス・ベンツ
■シュツットガルト(ドイツ)
世界最速を目指すメルセデスのF1チームが、最速の人工呼吸器開発レースに参戦。イギリスを拠点とする同社F1チームは、ライバル6チームと協力し、新たに低侵襲の人工呼吸器を開発した。
呼吸器不足に対応すべく1日1000台を生産予定で、仕様は広く公開。F1のスピード感、プロトタイプ製造、組み立ての強みをフルに生かした。
モンベル
■大阪(日本)
アウトドア用品メーカーのモンベルは、これまで東日本大震災やネパール大地震など国内外で多くの災害支援活動を行ってきた。今回のコロナ禍でも日本各地の医療現場を中心に6万着以上の個人防護服や約4万個のフェイスシールドなどを提供。
個人防護服の一部は同社が来年に生産予定のスリーピングバッグ(寝袋)カバーに使われる素材を応用したもので、試作では辰野勇会長自らミシンを踏んだ。
医療機関との試行錯誤を重ねて完成した個人防護服は、1人で素早く簡単に着脱できる機能性を持つ。「機能美」「軽量と迅速」を掲げる商品開発のコンセプトは、社会貢献にも生きている。
コカ・コーラ
■ジョージア州(アメリカ)
清涼飲料大手で言わずと知れたグローバル企業のコカ・コーラはこれまでにも、コカ・コーラ財団を設立して社会貢献に取り組んできた。
今年は75カ国を超える国々の新型コロナウイルスと戦う組織に対し、総額5300万ドル以上の助成金と寄付金を拠出。感染爆発が深刻なイタリアでは救急車の購入資金を提供し、日本では支援団体を通じて生活困窮者に対する寄付を行っている。