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コロナと脱グローバル化 11の予測

パンデミックで停滞した物流に効く、唯一の起死回生策

THE SUPPLY CHAIN STUMBLE

2020年9月3日(木)11時25分
ダリア・マリン(ミュンヘン工科大学教授)

つまり、まず第1に最も替えが利かない経済分野がどこかをはっきりさせなければならない。ドイツでも、自動車産業は他の経済分野と互いを支え合う関係にある。車が売れれば売れるほど、自動車の部品や原材料への需要も増える。

また、自動車産業の部品や原材料の輸入が占める割合は29%で、繊維産業の76%と比べてずっと少ない。自動車の購入支援策のほうがレストランで使える金券を配る政策より優れているのはそうした理由からだ。

経済政策を立案する人々にパンデミックは大きな課題を突き付けている。V字には及ばないまでも景気回復を図るには、平時ならば最重要とされるかもしれない事柄を後回しにする必要もあるだろう。まずは傷口を広げないことが大切だ。

©Project Syndicate

<2020年9月1日号「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より>

【関連記事】コロナで需要急減、「ピークオイル」が現実になる?
【関連記事】コロナでグローバル化は衰退しないが、より困難な時代に突入する(細谷雄一)

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2020年9月1日号(8月25日発売)は「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集。人と物の往来が止まり、このまま世界は閉じるのか――。11人の識者が占うグローバリズムの未来。デービッド・アトキンソン/細谷雄一/ウィリアム・ジェーンウェイ/河野真太郎...他

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2020年9月8日号(9月1日発売)は「イアン・ブレマーが説く アフターコロナの世界」特集。主導国なき「Gゼロ」の世界を予見した国際政治学者が読み解く、米中・経済・テクノロジー・日本の行方。PLUS 安倍晋三の遺産――世界は長期政権をこう評価する。

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