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米中対立

トランプの制裁措置、中国ハイテク株人気呼ぶ サーバーからOSまで国内調達の動き

2020年8月23日(日)13時41分

過大評価との指摘も

多くのアナリストの予想では、中国政府機関は5年以内に、米半導体搭載のコンピューターをすべて中国製品搭載のものに切り替える見通しだ。

マイクロソフトの「ウィンドウズ」と競合する基本ソフト(OS)などを製造する中国ナショナル・ソフトウエア&サービスは、今年の売上高が70%も伸びる見通し。金山軟件が今週発表した上期の利益は143%の急増となった。

ただ、米ボントベル・アセット・マネジメントのブライアン・バンズマ氏は、中国製品の競争力は低く、採用には時間がかかるため切り替え需要は限られると予想する。

バンズマ氏は「マイクロソフトのような企業は数十年前から活躍しており、複数の産業で重用される非常に複雑なソフトウエアを抱えている。だからこそ、マイクロソフトは今の地位を得た」と指摘。中国ハイテク企業の株価には国内化の「過度の楽観論」が織り込まれている、との見方を示した。

(Samuel Shen記者、Josh Horwitz記者)

[ロイター]


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