最新記事

エンターテインメント

K-POPも韓流ドラマも実は世界で売れていない? 韓国のコンテンツビジネス、ダントツの稼ぎ頭は......

2020年8月3日(月)21時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

稼ぎ頭のゲームに陰り?

しかしながら、今好調のゲームコンテンツの今後に警笛を鳴らす声もある。この「コンテンツ産業動向分析報告書」によると、ゲームコンテンツ輸出額は、2010年から2017年まで毎年平均して20%ほど成長してきた。ところが、2018年は8.1%(64億1100万ドル)にとどまっている。今回発表された2019年度では、一部回復したものの前年比15.1%の成長で、好調のように見えるが、これまでの平均と比較すると低い数字であり、その伸び率は期待ほどではなかったようだ。

その一方、ゲーム輸入額の増加スピードは速く、2017年(2億6300万ドル)から2018年(3億ドル)と、年平均増加率は16.6%を記録した。つまり、単純に金額だけでなく増減率で見れば輸入額の伸び率も相当であり、これから長い目で見れば韓国国内市場を外国製ゲームが席捲する心配がある。

韓国内では外国製ゲームがヒット

韓国でオンラインゲームと言えば「PCバン(PC방)」と呼ばれるネットカフェでずらりと並んだパソコンに向かうゲーマーたちが思い浮かぶ。PCバン専門リサーチ会社ゲームトリックによると、6月第4週週間の総合ゲーム順位1~10位には韓国のオンラインゲームが5作品ランクインしていたが、ランキング1位は通称LoLで有名な『リーグ・オブ・レジェド』だった。

なんとPCバンのゲーマー全体の47.5%の人がリーグ・オブ・レジェドをプレイしている結果だったという。このゲームはアメリカ発で現在は中国のテンセント社に買収された「ライアットゲームズ」社のものだ。10位までにランクインした韓国ゲーム5作のシェア率を足してもこの数字には追い付かない。

また、任天堂スィッチが即完売となり、韓国でも社会現象となったが、韓国ではプレイステーションやニンテンドーのようにゲーム機自体の開発がほとんどされていないことも、将来的に輸出額の向上の足かせとなるのではないかと言われている。

とはいえ、これからはジャンルを超えたワンソースマルチユース時代である。1つのジャンルがヒットすれば、おのずと他のジャンルのコンテンツにも影響が波及し輸出額が伸びる。韓国のゲームコンテンツにも注目しつつ、それによって発展する他のジャンルやカルチャーにこれからも期待したい。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は大幅続落で寄り付く、米株急落の流れ引き継

ビジネス

2月実質消費支出、前年比-0.5%=総務省(ロイタ

ワールド

日米韓、エネルギー協力の強化で合意 3カ国外相共同

ワールド

ロシアはエネ施設停戦に違反、米国務長官にウクライナ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 2
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 3
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のために持ち込んだ?
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 6
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 9
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 10
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中