最新記事

円高

NY外為市場、ドルが急反発し1ドル105円 トランプの刺激策期待で

2020年3月11日(水)08時20分

ニューヨーク外為市場では、ドルが安全通貨である円やスイスフランに対し急反発。世界の中銀が新型コロナウイルスによる経済への影響軽減に向け追加刺激策を打ち出すとの期待がドルへの追い風となった。メキシコ市で撮影(2020年 ロイター/LUISA GONZALEZ)

ニューヨーク外為市場では、ドルが安全通貨である円やスイスフランに対し急反発。世界の中銀が新型コロナウイルスによる経済への影響軽減に向け追加刺激策を打ち出すとの期待がドルへの追い風となった。前日は原油価格や株価の急落を受けリスク選好度が低下し、円やスイスフランは急上昇していた。

この日は米株価も大幅に反発し、米債利回りも上昇した。

トランプ米大統領がこの日発表するとみられる景気下支えに向けた給与税引き下げなどの措置が注目されている。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「トランプ政権が新型コロナの経済的打撃を緩和するために減税や他の刺激策を実施するとの市場全体の期待を反映し、ドルの地合いは幾分改善した」と述べた。

ただ一部アナリストの間からは、ドルが底を打ったとの判断は時期尚早との声も聞かれた。

終盤の取引で、ドル指数は0.5%高の96.448。

ドル/円は2.7%高の105.10円。前日は101.18円まで下落していた。

円は対ユーロや豪ドルでも下落。日銀当局者が必要に応じ追加緩和の用意があると表明したことを受けた動き。日銀は来週に金融政策決定会合を開催する。

ドル/スイスフランは1.5%高の0.9388フラン。

ユーロ/ドルは1.4%安の1.1292ドル。前日は1月初旬以来の高値となる1.1495ドルを付けていた。

ポンドは対ドルで1.6%安、カナダドルも対米ドルで0.5%安。

原油急落を受けて前日売られていた資源国通貨も小幅上向き、ノルウェークローネは対ユーロで1.3%上昇した。

ドル/円 NY終値 105.63/105.66

始値 104.93

高値 105.91

安値 103.24

ユーロ/ドル NY終値 1.1279/1.1281

始値 1.1351

高値 1.1394

安値 1.1276

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中