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航空機ボーイングCEO、737MAX問題で引責辞任 株価上昇
米航空機大手ボーイングはデニス・ミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)の辞任を発表した。写真はミューレンバーグCEO。4月29日撮影(2019年 ロイター/Jim Young)
米航空機大手ボーイング
運航再開のめどが立たない「737MAX」の生産を年明けから一時停止する計画は危機が長期化する兆しと受け取られており、顧客や規制当局からの信認回復を目指す。
ボーイングは声明で「規制当局、およびすべてのステークホルダーとの関係を修復する中、信頼の回復に向けリーダーシップの交代が必要だと取締役会は判断した」とした。
ミューレンバーグ氏の辞任を受け、グレッグ・スミス最高財務責任者(CFO)が移行期間中の暫定CEOを務める。
ボーイングの株価は3月以降20%を超えて下落したが、この日の取引では一時約4%上昇した。
ミューレンバーグ氏は2015年にCEOに就任。34年にわたるボーイングでのキャリアの中で737MAX問題が最大の試練となっていた。
米下院運輸委員会のピーター・ディファジオ委員長は「ミューレンバーグ氏解任の機は熟しきっていた」とし、ボーイングの決定を支持。「同氏の下、長年高い評価を得てきたボーイングは安全よりも利益を優先する多くの壊滅的な決定を下した」と述べた。
ボーイングは15─16日に開いた取締役会で、2件の墜落事故を起こした旅客機737MAXについて、同機の生産を来年1月に一時停止することを決定した。
エコノミストは、737MAXの生産停止によって米成長率が0.5%ポイント押し下げられると試算する。
先週は737MAXの生産一時停止計画の発表に加え、信用格付引き下げ、同社宇宙船「スターライナー」の飛行試験失敗など、ボーイングを巡る悪いニュースが相次いだ。
ティール・グループの航空宇宙アナリスト、リチャード・アボウラフィア氏はカルホーン氏のCEO就任について「短期的な安定」をもたらすと評価しつつも、長期的にボーイングに必要なツールキットを提供することには懐疑的な見方を示した。
*内容を追加しました
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