ブラジル前大統領、ルペン氏公職追放を「左派的司法活動」と非難

　３月３１日、ブラジルのボルソナロ前大統領（写真）は、ロイターのインタビューに応じ、フランス極右政党「国民連合（ＲＮ）」指導者のマリーヌ・ルペン氏が裁判所から２０２７年の大統領選出馬を事実上禁止されたことについて「左派的な司法活動」だと非難した。３月２４日、サンパウロで撮影（ロイター/Amanda Perobelli）

[リオデジャネイロ　３１日　ロイター] - ブラジルのボルソナロ前大統領は３１日、ロイターのインタビューに応じ、フランス極右政党「国民連合（ＲＮ）」指導者のマリーヌ・ルペン氏が裁判所から２０２７年の大統領選出馬を事実上禁止されたことについて「左派的な司法活動」だと非難した。

ルペン氏は公金不正流用罪に問われ、禁錮刑と５年間の公職追放が言い渡された。

自身もクーデター計画共謀の疑いなどで起訴されているボルソナロ氏は「（ルペン氏への）この判決が左派的な司法活動であるのは間違いない。右派が存在する限り、左派とそのシステムは自分たちの敵をゲームから排除しようと動くだろう。ここ（ブラジル）でもフランスでも、これはまさに法律を悪用した戦争だ。この運動は世界中に拡散しており、左派は司法活動を駆使することで、権力の座に永住する簡単な方法を見つけたのだ」と語った。

ルペン氏に対する判決を巡ってはＲＮのほか、イタリアやスペイン、オランダの極右指導者らも司法の越権行為だとそろって反発している。

ブラジル最高裁は２６日、２０２３年のルラ政権発足阻止のためのクーデターを計画した罪などで起訴されたボルソナロ氏や側近らに対する裁判の開始を決定。有罪と認定されれば、投獄される可能性がある。

ボルソナロ氏は違法行為を否定し、起訴は政治的動機に基づくものだと主張している。