最新記事

中国経済

「爆買い」の火は消えるか?

昨年の中国経済を牽引した消費者だが、今年は支出を切り詰める可能性が高い

2016年1月25日(月)18時25分

1月20日、世界経済の先行きにとって、さらに悪いニュースかもしれない。「爆買い」で昨年の経済成長を支える主役だった中国の消費者が、今年は支出を切り詰める可能性が高まっている。写真は上海のグッチ店舗前。2005年撮影(2016年 ロイター/Claro Cortes)

 世界経済の先行きにとって、さらに悪いニュースかもしれない。「爆買い」で昨年の経済成長を支える主役だった中国の消費者が、今年は支出を切り詰める可能性が高まっている。

 外食の頻度を減らし、スマートフォンの機種交換を先送りし、衝動買いを減らしていくという。

 世界第2位の経済大国である中国の政策当局にとっては、ただでさえ株式市場の動揺と賃金成長の伸び悩みに苦慮しているというのに、これもまた気を揉む材料だ。

 中国経済は昨年、この四半世紀で最も低い経済成長率を記録したが、少なくとも政府が掲げた目標に近い成長率を維持できたのは消費需要のおかげだったと、アナリストは見ている。

 エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの北京在勤アナリスト、トム・ラファティ氏は、「2015年に経済を救ったのは中国の消費者だ」と語る。「彼らの消費支出が、これまで中国経済のけん引役だった産業や投資の不振を相殺することに貢献した」と言う。

 だが、今年も消費者が同じように動いてくれるという保証はない。

 オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が20日発表した調査によれば、中国の消費者信頼感は今月記録的な低さとなった。米調査会社チャイナ・ベージュ・ブックの調査では、第4・四半期の雇用成長・賃金成長は過去4年間で最低となっている。

 これらの調査を裏付けるように、ロイターが上海で取材した消費者も、今後支出には気を配り、抑制していく可能性が高いと語っている。

爆買い頻度も減少

 男性のZhouさんは、昨年ガールフレンドとともに外食で約7万元(約125万円)、衣類とアクセサリーに4万元を使ったという。だが、今年は経済状況に鑑みて約3分の1近く支出を切り詰める予定だ。「自炊を増やす。携帯電話などのエレクトロニクス製品の買い替え頻度も減らすかもしれない」と言う。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GM、インディアナ州工場で生産拡大 トランプ大統

ビジネス

アングル:日本の不動産は「まだ安い」、脱ゼロインフ

ビジネス

米モルガンSが日本特化型不動産ファンド、1000億

ワールド

中国格付け、公的債務急増見込みで「A」に引き下げ=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 2
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 3
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のために持ち込んだ?
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 6
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 10
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 9
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中