米中スパコン対決という軍拡競争
2015年8月6日(木)17時45分
だが国家の威信の問題という側面も大きいと、パーソンズは言う。「コンピューターの『軍拡競争』はフロップスをめぐる戦いだ。各国の開発チームはひたすらフロップスの大きさを競い合ってきた」
だが、ロンドン大学キングズ・カレッジ戦争学部のサイバーセキュリティ専門家、ティム・スティーブンスによれば、これほどのマシンを所有する者は誰であれ、国家安全保障上大きな優位に立つことができると言う。スーパーコンピューターの影響が最も大きい安全保障分野は核兵器だ。高速のスーパーコンピューターがあれば、核兵器の威力を正確にシミュレーションできる。
「もともと多くのスーパーコンピューターは、核兵器開発の必要から生まれてきた。核実験が禁止された時の代替的な実験手段にもなった」と、スティーブンスは言う。彼はスーパーコンピューターを保有することは核兵器を保有することに似ていると言う。どちらも技術水準の尺度であり、国際関係に強い影響力をもつからだ。
ちなみに、人間が1ぺタフロップスの計算をしようとすれば3200万年かかるという。
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