グーグルは削除要請した人物の素性を明らかにしていない。ただ、ガーディアンやBBCの例のように、削除対象になった記事を見ればそこに出てくる本人もしくはその関係者である可能性が高いと推測される。削除の事実を公開することで「過去を消したがっている人物」の存在が際立つというわけだ。
もっとも、グーグルも悪戦苦闘している。一度削除したページを復活させてみたりと、対応を模索し始めたばかりで殺到する削除要請をさばき切れていない。「忘れられる権利」が本来の趣旨どおりの効果をもたらすのは、まだ先になりそうだ。
[2014年7月22日号掲載]